Burlesque meets Sentence


03・長男と次男
次男の方を激しく捏造しています。まだ姿しか登場してないのにこの胸の高鳴りは何だ。


非常に珍しいことに連休が取れたというのに、実家にいる次男も三男も多忙だったというオチがついて、群青は結局どこへも行かずに家でのんびりすることになった。
忙しいというなら無理に引っ張っていく必要はないし、そんなことしたくもないし、まあ家族の顔をいつもより長く見られるというだけで満足だ。
元気に(?)宅配のバイトに出かけて行った三男を見送り、父母と朝食をとり、今は散歩に出かけた帰り道だ。次男は締切が近いだとかで自室に閉じこもっていて、今日はまだ一度も顔を見ていない。次男は、たまに、ちゃんと寝ているんだろうかというくらい仕事で詰めるので心配だ。
心配されるような年でもない、と反論されるかもしれないが。それでも群青にとっては弟も妹もみんな可愛い。
玄関口でもしかしたら三男が配達して行ったのかもしれない郵便物の類を取り、家に入る。
「ん?」
居間のテーブルに郵便物を置こうと目をやった時、灰色のテーブルに突っ伏す真っ白な髪が目に入る。
「白亜?」
「………ねむい」
見ればわかる。
真っ赤な眼だけを群青の方にくれてそう言ったかと思うと、次男はまた机に突っ伏した。
「ベッドで寝た方が」
「お腹空いた……」
居間に降りてきたはいいが作る気力もなかったのだろうか。
ちょっと待ってろと頭を撫で(白亜は微妙に嫌がって首を動かした)、台所で簡単なものを作る。
新鮮そうな野菜を使ったマリネと、これは朝食の残りだが果物のスープ。手際よく器に盛って戻ると、次男はやっとテーブルから顔をあげて群青に礼を云い、ぼんやりした手つきで食べ始めた。
「仕事は?」
「……終わった…」
食べる邪魔をしないようにと気を付けながら話しかけるのだが、口調はぼんやりしているし答えるたびに手も止まるので、食べ終えるまでは主に群青が一人で話した。次男はそれでも的確に相槌をくれた。
「ところで兄貴、なにしてんの」
「なに?」
「仕事」
「……企業秘密?」
冗談っぽく答えると、赤い眼が、群青の紫色の眼を見つめた。
「気になる?」
「なんでもいい。怪しい企業じゃないなら」
企業というところは真に受けたらしい。
怪しいという形容詞の方が合っている気もするのだが、群青はとりあえず笑ってごまかす。
次男は食べ終えた食器を自分で片付けに行き――足取りは思ったよりしっかりしている――また戻って来てテーブルに突っ伏した。
「寝るならベッドで寝た方がいい」
返事もない。多分、階段を上って私室まで戻るのも、言葉を返すのも面倒なのだろう。
売れっ子なのはいいことだが、こうも忙しいと、売れなくてもいいのにと思う時がたまにある。
運んでやろうか、と群青が訊こうとする前に、次男が口を開く。
「出かけるときは起こして」



「……もしかしてそれで仕事早く終わらせたの?」
次男はもう寝息をたて始めていて、返事はなかった。



もどる  *  2009/6/10

@本格登場の前に次男を予想してみようシリーズ
( 1 ) 見た目はクールな感じだけど見た目ほどクールではない
( 2 ) 変なところで真に受けそう
( 3 ) 眠くてもちゃんと食べる
( 4 ) 空腹時と眠い時はいろんな機能が停止しそう
( 5 ) どれも根拠はありません。

お名前は白亜くんだったと思うんですが間違っていたらごめんなさい。
ていうか色々とごめんなさい。捏造はデフォルト!(魔法の言葉)

 

 

 

 

 

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